インナーブランディングは、企業全体のパフォーマンスやブランド力を向上させるために必要です。しかし、インナーブランディングの浸透に効果的なツールについて、迷われている担当者もいるのではないでしょうか。
この記事では、インナーブランディングに役立つツールについて解説します。メリット・デメリットや注意点もまとめているため、ぜひ参考にしてください。
インナーブランディングに役立つツール
インナーブランディングに役立つツールとしては、さまざまなものがあります。以下で、具体的に解説します。
社内向けポスター
インナーブランディングにおいては、社内向けポスターの作成が効果的です。社内向けポスターを社内の各所に貼れば、従業員が目にする機会が多くなります。リーフレットを作成して配布する方法もありますが、ポスターを貼った方がコストカットしやすく、高いコストパフォーマンスを期待できます。
社内報
社内報を作成して配布すると、経営層の考えを従業員に理解してもらいやすくなります。企業そのものや企業理念について、従業員がより深く知るきっかけになります。従業員が自社について詳しい情報を得ることで、それまで以上に仕事を自分ごととして捉えることが可能です。その結果、高いパフォーマンスや成果を期待できます。
クレド
クレドとは、自社の価値観や行動規範を簡潔に表した文言のことです。従業員に対してクレドを示すと、企業が具体的に何を目指しているか理解しやすく、求められている行動も意識できるようになります。たとえば、持ち運びしやすいサイズのカードにクレドを記載して従業員に配布すると、社内全体にクレドを浸透させられます。
Webサイト
従業員向けのWebサイトを作成して情報を共有すれば、時間や場所を問わず閲覧できます。Webサイトには複数の種類があるため、詳細については後述します。
動画や本
企業の理念や企業価値などを盛り込んだ動画や本を作成すると、多くの従業員が一斉に閲覧できます。視覚効果により情報を効果的に伝えられるだけでなく、従業員同士の仲間意識も芽生えやすいでしょう。従業員が動画や本を通して企業理念を深く知れば、自ら考えて行動につなげるきっかけになる可能性もあります。
インナーブランディングに役立つWebサイト
インナーブランディングにWebサイトを活用すると、さまざまなメリットがあります。スピーディーな情報発信を実現し、社内のコミュニケーションの活性化が可能です。その結果、従業員エンゲージメントを向上させたり、業務の効率を上げたりできます。ここでは、インナーブランディングに活用できるWebサイトについて、詳しく解説します。
社内コミュニケーションクラウド
社内コミュニケーションクラウドとは、アクセス権限が従業員に限定されており、自社に関するさまざまな情報を確認できるWebサイトです。社内コミュニケーションクラウドを通じ、積極的に自社の情報を発信すれば、従業員が企業についてより深く知るきっかけになります。
採用サイト
採用サイトは、インナーブランディングツールとしても活用可能です。採用サイトは、求職者に対して自社の仕事内容、募集要項、福利厚生、社内風土などを紹介するためにあります。つまり、自社について理解を深めてもらうための情報源です。自社の情報が簡潔にまとまっているため、既存の従業員も採用サイトを閲覧することで再認識できるでしょう。
コーポレートサイト
コーポレートサイトは、社外やステークホルダーが自社に対する理解を深めるために存在します。基本的な企業情報に加え、製品やサービスの詳しい情報も掲載しています。よって、従業員に閲覧してもらうと、インナーブランディングに役立てることが可能です。
そのためには、社外の相手やステークホルダーのみならず、従業員も興味を抱く内容を意識して制作する必要があります。
Web版の社内報
社内報を紙ではなくWeb版として制作すれば、より簡単にすべての従業員に配布できます。インターネットを通して配信するため、情報伝達のタイムラグを小さくできます。修正が必要な場合もスムーズに対応可能です。また、閲覧数の解析ができ、具体的な数値で効果を計測できます。
表彰制度やワークショップも有効
インナーブランディングにおいては、ツールを活用するだけでなく、表彰制度やワークショップの実施もおすすめです。表彰制度では、企業に貢献した従業員を表彰します。
インナーブランディングの効果を高めるには、すべての従業員が表彰式を見られるようにする必要があります。他の従業員が表彰されている様子を目にすれば、自分もできる可能性があるという意識につながるからです。また、表彰された本人のモチベーションを上げたり、自社に対するエンゲージメントを高めたりする効果も期待できます。
一方、インナーブランディングのためにワークショップを開催すると、従業員に認識のずれが生じていても修正が可能です。ワークショップにおいて従業員自身の意見を発信できるため、仕事における主体性も高められる可能性があります。
ツールを活用するメリット
インナーブランディングにツールを活用すると、さまざまなメリットを期待できます。以下で、具体的に解説します。
コミュニケーションが円滑になり業務の効率が上がる
インナーブランディングツールを活用すれば、従業員同士のコミュニケーションが活発になります。業務上の連携もスムーズになり、効率アップを期待できます。部署の垣根を超えたやり取りが増え、業務内容や進捗状況の共有もしやすくなるでしょう。
企業と従業員の方向性がそろえやすい
ツールを取り入れると、企業と従業員が目指す方向性をそろえやすくなります。ツールでは、企業理念、目標、中長期的な計画などについて詳しく発信でき、従業員の理解度を高められるからです。従業員が日頃の業務内容をこなす際も、企業と同じ目線で自主的な取り組みができるようになります。
顧客満足度の向上につながる
ツールの活用によって従業員の自社に対する理解が深まると、従業員エンゲージメントの向上を期待できます。それにより顧客への対応力やサービスのクオリティが高まり、顧客満足度が上がる可能性があります。経営層と同じ意識を従業員が持てるようになれば、より大きな成果を期待できるでしょう。
ツールを活用するデメリット
インナーブランディングツールの活用には、デメリットといえる部分もあります。以下で、詳しく解説します。
導入に手間がかかる
インナーブランディングツールを導入するには手間がかかります。たとえば、動画や本などを作成する場合、デザイン、ライティング、取材、撮影など、さまざまな作業が必要です。それぞれを組み合わせるためには、多くの時間を要します。また、従業員に特化したポータルサイトを作る場合、Webサイトの構築や運営などに多くのリソースを割かなければなりません。
コストがかかる
ツールの導入にはコストも多くかかります。インナーブランディングでは、自社独自の情報を伝える必要があるため、ゼロから制作するケースがほとんどです。よって、資材調達費、制作費、人件費などの出費は避けられません。手間を省くために外注する方法もありますが、より多くのコストがかかります。
インナーブランディングに取り組む際のポイントと注意点
インナーブランディングにおいては、気をつけたいこともあります。以下で、具体的なポイントと注意点を解説します。
現状を分析する
インナーブランディングを実施したら、取り組みの現状を分析する必要があります。たとえば、アンケートやヒアリングなどにより効果を測定する方法も有効です。ツールやプロジェクトが効果的に運用できているか、定期的に確認しましょう。経営理念の浸透具合や従業員エンゲージメントの変化なども計測し、どの程度の効果が出ているか把握することが大切です。
長期的な視点で取り組むようにする
インナーブランディングは短期間では効果を得られないため、長期的な視点で取り組みましょう。効果測定において最初のうちは思うような数値を得られなくても、取り組みを継続することが重要です。中長期的なロードマップを作成すれば、伸び悩む時期があっても目標を見失うリスクは小さいでしょう。
従業員に理解を得られるようにする
企業が従業員に対して発信する情報はどれも重要です。しかし、決して理解を強要しないようにしましょう。まずは、自社の考えに対する共感を促すところから始める必要があります。また、自社の指針に沿った行動を従業員が自ら積極的にとれるように、環境を整備することも大切です。
まとめ
インナーブランディングに取り組むうえでは、自社に合うツールを積極的に活用しましょう。さまざまなツールがあり、特徴も異なります。ツールを活用すると従業員の自社に対する理解が深まるだけでなく、コミュニケーションの活性化や顧客満足度の向上なども期待できます。インナーブランディングを成功させるには、長期的な目線で取り組むことが大切です。
インナーブランディングに活用するツールについてよくある質問
Q1. インナーブランディングに活用できるツールはどんなものがありますか?
A. インナーブランディングを促進するために、以下のツールが有効です。
- 社内向けポスター:企業理念を視覚的に伝え、日常的に意識づける。
- 社内報(紙・Web版):経営層の考えや企業情報を伝え、従業員の理解を深める。
- クレド(行動指針カード):従業員が企業理念を日々の業務で意識できるようサポート。
- Webサイト(社内ポータル):時間や場所を問わず、従業員が企業情報を確認できる。
- 動画・書籍:視覚的にわかりやすく、理念や価値観を浸透させる。
Q2. インナーブランディングに役立つWebツールにはどんなものがありますか?
A. 以下のようなWebツールを活用することで、スムーズな情報共有やエンゲージメント向上が期待できます。
- 社内コミュニケーションクラウド:従業員向けの情報共有プラットフォーム。
- 採用サイト:企業文化や価値観を既存の従業員にも再認識してもらう。
- コーポレートサイト:企業情報を掲載し、社内外の理解を深める。
- Web版社内報:リアルタイムで情報発信し、閲覧データの分析も可能。
Q3. インナーブランディングにツールを活用するメリットと注意点はなんですか?
A. メリット
- コミュニケーションの活性化 → 従業員同士の連携がスムーズに。
- 企業理念の浸透 → 目指す方向性が共有され、組織の一体感が高まる。
- 顧客満足度向上 → 従業員のブランド理解が深まり、サービス品質が向上。
注意点
- 導入に時間とコストがかかる → 計画的に進め、長期的に活用する。
- 効果測定が必要 → アンケートやアクセス解析で定期的に評価し、改善する。
- 従業員の共感を得る工夫が必要 → 一方的な発信にならないよう、参加型の施策を取り入れる。
リンクソシュールは、インナーコミュニケーションによる組織の風土やカルチャーの変革をサポートしています。組織人事コンサルティングの実績が20年以上あり、実際の経験に裏付けられた再現性と実効性を誇ります。インナーブランディングについて幅広い知見を有しているため、ぜひご相談ください。
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